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Basic 不動産売却を成功させる基礎知識
不動産売却は多くの方にとって初めての経験です。金額の大きいお取引ですから人生でそう経験があるものではないため、どうしても不安や疑問を感じてしまうのではないでしょうか。
そして金額が大きいからこそ「スムーズな売却をしたい」「納得できる価格で売りたい」と多くの方が考えていらっしゃいます。
不動産売却を成功させるためにはまず正しい知識を得て、成功のポイントを押さえることが大切です。
ここでは不動産売却の基礎知識をわかりやすくまとめて解説していきます。
不動産会社と結ぶ「媒介契約」には3種類あります
仲介にて不動産売却を行う場合、不動産会社と売主様の間で「媒介契約」を結ぶこととなります。
媒介契約は売却活動の方針などを定めたもので、契約の種類によって不動産会社側に生ずる義務が異なります。媒介契約の種類ごとにどのような違いがあるのか以下の表にまとめましたのでご覧ください。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
複数社との契約 | 契約期間 | 売却活動の報告義務 | レインズへの登録義務 | |
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一般媒介契約 | 複数社と契約可能 | 無期限 (一般的には3ヶ月) |
報告義務なし | 登録義務なし(任意で登録) |
専任媒介契約 | 1社のみ | 3ヶ月 | 14営業日に1回以上の報告義務あり | 媒介契約締結後、7営業日以内に登録する義務あり |
専属専任媒介契約 | 1社のみ | 3ヶ月 | 7営業日に1回以上の報告義務あり | 媒介契約締結後、5営業日以内に登録する義務あり |
※レインズ(REINS)とは「Real Estate Information Network System」の頭文字「REINS」を示したもので、不動産物件情報交換のためのネットワークシステムを指します。
不動産の売却時にかかる費用や税金について
覚えておきましょう
意外に思われるかもしれませんが、不動産の売却時にはさまざまな費用や税金がかかります。
たとえば主な費用としては不動産会社へ支払う「仲介手数料」「引越し費用」などがあります。また、必要があれば「測量費用」や「取り壊し費用」「ハウスクリーニング費用」なども必要です。
税金としては「印紙税」「登録免許税」などがかかります。また、売却により利益が出た場合は「譲渡所得税」の支払いも必要となるので覚えておきましょう。
家や土地の売却でかかる諸費用について
家や土地などの不動産を売却する際にはさまざまな費用がかかります。
実際に家や土地などを売却する際にかかる費用について表でまとめましたのでご覧ください。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
仲介手数料 | 売買成立時に不動産会社へ支払う成功報酬です。売買価格400万超であれば「売買価格×3%+6万円×消費税」で計算することができます。 | 登記費 | 住所や土地の所有権を公示するためにかかるのが登記費用です。売主様の場合、抵当権抹消登記や住所変更登記・氏名変更登記などでかかる場合があります。 |
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抵当権抹消費用 (該当者のみ) |
不動産に設定されている抵当権を抹消する手続きにかかる費用です。抹消されていない場合は不動産売却を行えません。 また、自然に抹消されるものではないため、住宅ローン完済後であっても手続きを行う必要があります。 |
ローン返済費 | 住宅ローンが完済され抵当権が抹消されていなければ不動産は売却できません。 ローンを完済する場合、金融機関によっては繰り上げ返済手数料がかかる場合があります。 |
証明書発行費 | 媒介契約や売買契約などの際、「印鑑証明書」「住民票」など公的な証明書が必要となります。役所にて発行する際に少額ですが発行費用がかかるので覚えておきましょう。 | 引越し費・処分費 | マイホームの売却では売却後に新居へ移るための引越し費用が必要です。また、家具・家電などを処分する場合は処分費用もかかります。 |
不動産売却時にかかる税金について
不動産を売却する際、仲介手数料などの費用だけでなく税金もかかります。
具体的にどのような税金の支払いが必要となるのか、以下で表にまとめましたのでご覧ください。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
印紙税 | 不動産売買契約書に貼付けする印紙の購入代金です。印紙税額は売買契約書に記載されている金額によって異なるため、価格を確認した上で購入しましょう。 | 登録免許税 | 不動産売却では売主様に抵当権抹消時に登録免許税がかかります。不動産1個につき1,000円となるためそれほど高くはありませんが覚えておきましょう。 |
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消費税 | 売買する場合、その価格に消費税がかかります。不動産の場合は建物の売却には消費税がかかり、土地は非課税となります。 | 住民税・所得税 | 不動産売却時に利益が発生した場合、住民税・所得税がかかります。税金の対象となるのは、購入時にかかった費用と売却時にかかった費用を差し引いた時に利益が発生した場合のみです。 |
仲介手数料とはどんな手数料?
仲介手数料とは仲介売却において売買成立時に不動産会社へ支払う費用のことです。一般的に、売買契約時に50%、引き渡し時に残り50%を支払うことが多いです。
仲介手数料は成功報酬であるため、売買が成立しなければ支払う必要がありません。つまりたとえば、査定のみであれば仲介手数料は発生しないわけです。ただし、売主様都合で売却を突然取りやめる場合、売却活動にかかった実費を請求されるケースもあります。
また、仲介手数料は宅地建物取引業法により金額の上限が定められています。たとえば400万円を超える取引であれば、「売買価格×3%+6万円×消費税」が上限額です。
仲介手数料の上限額について
仲介手数料は宅地建物取引業法により、売買価格に応じて金額の上限が定められています。具体的にいくらになるのか、以下に表でまとめましたのでご確認ください。
取引額 | 報酬額(税抜き) |
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200万円以下 | 5% |
200万円超400万円以下 | 4%+2万円 |
400万円超 | 3%+6万円 |
契約不適合責任とは?
契約不適合責任とは、売主様側が負う責任のことです。具体的に不動産においては、買主様に不動産を引き渡した後で契約内容に適合しない不具合があった場合に売主様が修繕費用などを行わなくてはいけないというものです。
たとえば、契約時に契約の履行時までに報告のなかった雨漏りなどがあった場合、その修理費用は売主様が負担する必要があります。また、買主様は契約解除、損害賠償、追完請求、代金減額請求などを行うことができます。
不動産売却時には契約不適合責任を追求されないよう、事前に買主様への説明を行う必要があります。また、売主様が把握していなかった欠陥であっても責任を負う必要があるため、事前調査などをじっくりしておくことも大切です。
条件によっては売主様の負担義務を無くすこともできるため、まずはご相談ください。
不動産売却に必要・あった方が良い書類について
不動産売買は金額が大きなものであるため、事前に準備する書類もたくさんあります。スムーズな売却を行うためにも、不備なく準備しておきましょう。また、書類によっては条件交渉に有利となるものもあります。不動産に関わる書類は後々役に立つ可能性がありますので日頃からまとめておくと便利です。
以下に不動産売却に必要となる書類について表でまとめましたので参考にしてみてください。
身分証明書、実印、印鑑証明書、住民票 | 登記済権利書または登記識別情報 | 売主様本人確認に必要となる書類です。もし物件が共有名義になっている場合は全員分の書類が必要となります。 住民票や印鑑証明書は発行から3か月以内のもののみが有効となりますのでご注意ください。 |
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登記済権利書または登記識別情報 | 売主様本人確認に必要となる書類です。もし物件が共有名義になっている場合は全員分の書類が必要となります。 住民票や印鑑証明書は発行から3か月以内のもののみが有効となりますのでご注意ください。 |
法務局から登記名義人に交付される書類で、物件所有者であることを証明するものとなります。平成17年以降に物件を取得した場合は登記識別情報が発行される場合があります。 紛失してしまった場合は法務局からの「事前通知」を利用する、司法書士などに本人確認情報を提出してもらうことで代用可能です。 |
固定資産税納税通知書および 固定資産税評価証明書 |
土地測量図・境界確認書 | 固定資産税納税額の確認や移転登記時などの登録免許税を算出する際に必要な書類です。 毎年1月1日に年間の固定資産税が課税されます。売却時期によっては調整されて売主様に払い戻しされますので覚えておきましょう。 |
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固定資産税納税額の確認や移転登記時などの登録免許税を算出する際に必要な書類です。 毎年1月1日に年間の固定資産税が課税されます。売却時期によっては調整されて売主様に払い戻しされますので覚えておきましょう。 |
土地測量図・境界確認書 | 一戸建てや土地売買で必要になります。土地は売却対象となる面積がわかっていないと正確に価格を出すのが難しくなります。また、境界線があいまいだと売却後にトラブルになる可能性があります。 土地測量図は法務局、境界確認書は公的に保管されていないため紛失しているようでしたら改めて測量を行い明確にしましょう。 |
建築確認済証および 検査済証、建築設計図書・工事記録書等 |
マンションの管理規約、 または使用細則などマンションの維持費等の書類 |
戸建ての売買で必要になる書類です。
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戸建ての売買で必要になる書類です。
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マンションの管理規約、 または使用細則などマンションの維持費等の書類 |
マンションの売却に必要となる書類です。維持管理がどのようにされているのか、その他マンションでのさまざまなルールが書かれているため、買主様にとって重要な情報が書かれている書類です。 |
耐震診断報告書・ アスベスト使用調査報告書等 |
その他の書類 | 新耐震基準が導入される前に建築された物件の場合、買主様側から提出を求められる場合があります。アスベストについても気にされる買主様はいらっしゃいますので、用意しておいた方がよいでしょう。 |
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新耐震基準が導入される前に建築された物件の場合、買主様側から提出を求められる場合があります。アスベストについても気にされる買主様はいらっしゃいますので、用意しておいた方がよいでしょう。 | その他の書類 | 「地盤調査報告書」「住宅性能評価書」「既存住宅性能評価書等」など、物件の構造などに関する情報も買主様にとって有益です。あった方が売りやすくなる可能性があります。 |
不動産売却は「買主様の気持ち」を考えることが大切です
不動産売却は動く金額も大きいため、ほとんどの方にとって初めての経験となります。実は買主様も同じで、不動産の購入は「一生に一度の大きな買い物」と考えている方も少なくありません。
売主様も買主様も人生でそう多くはない大切なお取引を成功させたい、そう願っています。だからこそ、売却をスムーズに進めるためには「家を買う人の気持ち」を考えることがポイントとなります。
不動産取引は「人と人」が行う取引です。物件の良いところはもちろん悪いところも包み隠さず伝え、買主様と真摯に向き合いましょう。そして信頼を勝ち取り、「この売主様の物件なら安心して購入できる」と思ってもらえるよう、売却活動を進めていってください。
不動産の売却・購入にはそれぞれ理由があります
不動産の売却・購入をご決断されるまでにはさまざまな思いがあるものです。実際にどのような理由で売買を決めたのかを知ることは、売却をスムーズに進める上でも大切なことです。
「家を売却したい」「家を買いたい」それぞれの理由をいくつかまとめましたのでご覧ください。
家を売却したい理由 | 家を買いたい理由 |
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家を買いたい理由 |
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不動産購入を検討されている方が考えている3つのポイント
不動産売却をスムーズに進めるためには購入される方の気持ちを考えることが大切です。不動産購入の際にどのようなことを考え・検討しているのか、ここでは3つのポイントに分けて解説いたします。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
購入予算を決めている | 購入エリアや間取りを決めている | 資金計画を立てている |
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予算は不動産購入で最も大切な部分です。 購入希望者様は用意できる自己資金、どれくらいのローンを組めるのか、外部からの資金援助はあるのか、などを考えて予算を組んでいきます。 そして準備可能な資金を把握した上で、地域の相場を調べて物件を探していくのです。 そのため、売却価格を決める際には「地域相場にあった適正価格」を意識することが大切です。 |
購入するエリアや間取りも、購入希望者様な事前にある程度決めています。 通勤・通学しやすい場所か、近隣に商業施設や公共施設はあるかなど、より環境の良いエリアを探されています。 また、家族構成や暮らし方によって間取りや面積の広さなども条件に入っています。 そのため、売却予定の物件が「どのエリアにあるのか」「どのようなニーズにマッチするのか」を把握することが大切です。 |
不動産は売買価格だけでなく、購入後にもさまざまな費用・税金がかかります。もちろん購入希望者様は購入予算以外の資金計画も立てていることがほとんどです。 仲介手数料・印紙税・固定資産税・不動産取得税・引越し費用、また必要であればリフォーム費用やハウスクリーニング費用なども考えています。 そのため、「相手の懐事情を理解する」「購入後に安心して住める家にする」ことを意識して交渉を進めると良いでしょう。 |
どんなタイミングで家を売る?
不動産を売却する理由にはさまざまなものがあります。
最も多いのは「住み替え」です。結婚や出産、親との同居など生活の変化により今の家を売って新たな家に移り住むと選択する方はとてもたくさんいらっしゃいます。
次に多いのは「資産整理」です。不動産を売却して得たまとまった資金を事業に利用する、住宅ローンの支払いが苦しく売却を決断するなどその内訳はさまざまです。
他にも、「相続」「転勤・転職」「離婚」なども不動産を売却する理由となります。
不動産の売却をご検討でしたら、まずは日本トータルプロデュースへ無料査定をご依頼ください。経験・知識豊富な当社スタッフがしっかりと調査し、お客様の大切な不動産を適切に査定いたします。売却についても、お客様のお話を親身になってお伺いし、お客様ごとに最適なプランをご提案いたします。
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